SIBLING

ロンドンを拠点とするブランド<シブリング>の4人のギャングたち: コゼット・ミククエリー、シド・ブライアン、スタイリストのジュディ・ブレイムとメイクアップ アーティスト、シャロン・ドーセットが語る、パンクとビューティについて。

メイド フォー ファッションは、時代をリードするファッション デザイナーとメイクアップ アーティストが、クリエイティビティ、コラボレーション、キャットウォークについて率直な意見を交わす対談の場。

2008年、コゼット・ミククエリーとシド・ブライアンが立ち上げたブランド<シブリング>。パンクをテーマとしたその反逆的なデザインで、一気に注目のブランドへと押し上げた。AW 2017においても、その勢いは衰えることがなく - 事実、ジュディ・ブレイムのスタイリングには、パンクの精神が宿っている。ブレイムこそ、時代の寵児と呼べるであろう。ネナ・チェリーの80年代ルックや、ルイ・ヴィトンやコム・デ・ギャルソンのハンドメイドのアクセサリーを作った影の立役者が彼なのだ。ミククエリーとブライアンとは旧知の友でありながら、スタイリストとしてコラボするのは、ダイアナ元妃、リー・“スクラッチ”・ペリー、アントニ・ガウディからインスパイアされた今回のコレクションが初。

折衷的なミックスには、メイクにおいてプロの手腕が問われる - それがまさに25年のキャリアを持つシャロン・ドーセットである。彼女は『ヴォーグ』『ハーパーズ バザー』『i-D』『The Face』のカバーのメイクを担当。古くからの友人であるドーセットとブレイムが、この”4人のギャングたち”をドリームチームへと導いたと言える。スタイル、ビューティ、そしてオレンジのリップスティックが意味するものとは。

ミククエリー: Gaudiガウディ、ダイアナ元妃、そしてリー・“スクラッチ”・ペリー。彼らは私たちにとってとても意味のある人物。大多数の人たちにとってはそうでもないかもしれないわね! コレクションの軸となるのは、バルセロナのグエル公園のタイル。

ブライアン: モザイクのようにクラッシュするカラーやテクスチャー、そしてグラフィック。とにかく直感を信じたんだ。テキスタイルやファッションの視点からは”ワオ”と思うもの。それが面白いことが起こる瞬間さ。物事やアイデアやパターン、それにものの見方やアティチュードがぶつかり合うときだね。

“私たちはバナナラマ、スリッツ、グレイス・ジョーンズ、スージー・スーなどが好き。しっかりと主張を持ったタフな女の子たちね” – コゼット・ミククエリー、シブリング

ミククエリー: ジュディがリー・“スクラッチ”・ペリーの要素を盛り込んだの。サウンドクラッシュ的なパターンを感じたのね。ジュディとは18か19くらいからの付き合い。ときに私たちよりもブランドのことを理解していて、まさに第三の目! 私たちファミリーの一員だし、同時に彼自身も知っている人と仕事を共にしたかったの、それがシャロンよ。

ブレイム: シャロンとは、どれだけの長い仕事の付き合いかなんて考えるのも嫌だね… (ジョークで) テューダー朝の時代かなあ、間違いなく戦前にはなるよ! 僕が初めて彼女に会ったのは『i-D』の撮影だったんだ。僕が仕事相手だったからか彼女はひどく緊張していて。何故かは分からないけど。ブラウンとラスティカラーだけを使うはずだったのに、彼女は違う色のリップを一人ひとりの女の子たちに塗っていったんだ。それ以来、僕は彼女のことを「ああ、彼女いけるね」と思ったのさ。

ドーセット: ジュディはいつも素晴らしいディレクションをしてくれるわ。口頭でも、そして視覚的にも。彼はコゼットとシドを連れてコレクションについて説明してくれたの。ルックはパンクでありながらシック。そして私たちが80年代後期にやったティエリー・ミュグレーの仕事のイメージを見せてくれたの。それがクリエイティブプロセスの始まりね。

ブレイム: シャロンのボリュームコントロールの手腕は素晴らしいよ - 僕にとって、ああいったメイクアップ アーティストがこのショーには必要なんだ。とても多様な影響を受けているからね - メイクはすべてを表現するとても良い方法だったよ。コレクションのキーカラーとなるレッドとブルー - その2色をシャロンへブリーフィングしたんだ。

ドーセット: レッドとブルーの組み合わせをいくつかやってみたのだけど、レッドは目元にはちょっとどぎつい感じがしたの。オレンジの方がよりフレンドリーで、デザイナーのインスピレーションであるガウディのモザイクを反映していると思ったわ。それでグラフィカルで大胆なアイライナーで行くことにしたの。ホワイトのラインを入れてね。女の子たちの何人かにはオレンジとレッドカラーの組み合わせで: 他の子はマリーンとダークブルーで。男の子はシンプルにネイビーのマスカラを眉に塗って遊んで。あとコンシーラーとモイスチャライザーを少しね。

ミククエリー: 私たちはバナナラマ、スリッツ、グレース・ジョーンズ、スージー・スーなどが好きな。しっかりと主張を持ったタフな女の子たちね。男の子たちは、ブルース・ウェーバーの90年代の<ヴェルサーチ>の広告をイメージ。男性は格好良く見えるべき…肌は少しだけ艶っぽい感じで。

ドーセット: リップはマットレッドかグロッシーなダークブルーを。M·A·C シニア アーティストのドミニク(シブリングと数シーズン仕事をしている) は、ジュディがリハーサルで少しグリーンに見えるといったとき、とても慎重深くちょうど良いバランスでブルーとパープルを少しずつ重ねたの。M·A·C製品の素晴らしいところはそこね - カスタマイズできること! オレンジのリップは避けたわ。クラシックな要素が欲しかったし、なによりヘルムート・ニュートンが昔『ヴォーグ』の撮影で私に言ったことを思い出したから。「オレンジのリップが好きだって…? まるで映りの悪いテレビ画面のようじゃないか。」